私にとっては、
「趣味=生活」
なのかもしれない。

M様

number:
-
structure:
マンション
type:
3LDK→1LDK
area:
72.9㎡
construction:
全面改装
place:
大阪市都島区

プラン

リフォームのきっかけ

 ある日、リビングのフローリングが端からめくれてきました。経年劣化というほど築年数が経過していたわけではありません。「こんなことってあるの?」と思った私は、中途半端にめくれたフローリングをベリベリと最後まで剥がしてしまいました。
 大阪市内で便利が良く、職場や家族の家にも近かったこともあり、新築時に購入したマンション。しかし、特に愛着はありませんでした。

 フローリングの一件があってから、私は急に家の中のことが気になりはじめました。一人暮らしでは持て余す3LDKの間取りは、ほとんど使っていない共用廊下側の部屋がなんとももったない。閉塞感のある玄関や、掃除のしにくい開き戸タイプの扉も急に不満に思えてきます。それにハウスダストの影響か、どうも体調が優れない・・・。そこで私はリフォームすることを決意。日経新聞に定期的に広告を掲載していた遊に問い合わせ、まずはリフォームセミナーに参加しました。

 セミナーで紹介される事例は広い部屋や豪華な仕様が多く、私の好みとは違ったのですが、施主の意向に沿った幅広い提案が可能ということで、それなら相談してみようと思いました。
 シンプルな暮らし、という漠然としたイメージはありました。しかし、どんな間取りやどんな素材がいいのか、私には明確に言葉にすることができない。結局、やりたいことが固まって具体的な話になったのは、セミナーから1年後のことでした。

人生や幸せを見つめ直す

 リフォームをするにあたり、まずはモノを捨てるところからはじめました。断捨離が世の中でブームとなり、ミニマリストなるものが登場する頃には、私のなかで「モノを捨てる基準」が明確にできあがっていました。

 ヴィーガンという存在をご存知でしょうか?ヴィーガンとは絶対菜食主義者のことで、ベジタリアンと違い、ヴィーガンは卵や牛乳も口にしません。また、ウールや毛皮を着ることもありません。ヴィーガンの思想は、一言でいうと「人間は動物を搾取することなく生きるべきだ」というものなのです。
 その思想に共感した私は、すべての革製品を捨てることにしました。ブランド物のバッグや靴も、素材が革であれば、躊躇なく捨てることができました。

「365日のシンプルライフ」というフィンランド映画では、主人公がモノにあふれた生活をリセットしようと思い立ち、部屋にあったモノ全部を近所の倉庫に運び込みます。そして、倉庫から持ち出せるのは1日に1個だけ、しかも一切何も買わないというルールを自分に課し、1年間生活してみることに。それを通して主人公は、「自分にとって本当に必要なモノはなんなのか」ということを真剣に考えます。

 クロゼットの中身が空になり、心から愛せるモノだけが残った部屋で私は、「これまで自分はモノに振り回されていたのかもない」と思い至りました。モノを捨てることで思考が整理され、自らの人生や幸せについて見つめ直すことになったのです。